レコーディングの進め方について④ボーカル編
- Yuuki Hara
- 3月2日
- 読了時間: 5分
レコーディングの時に知っておくとちょっとタメになる記事、最後はボーカル編です・
■ボーカル録り

最後に録音することが多いのはやはりボーカル、コーラス。
一般的な音楽リスナーは、意識して聴いているのはほとんどボーカルです。
歌声、歌唱、歌詞、歌ものの楽曲において、最重要パートです。
・コンディション作り
歌は楽器と違って、精神や身体の状態が直結してパフォーマンスとして現れやすいパートです。
前日はしっかり睡眠をとる、直前に満腹にしない、不安要素を取り払う(一時的にでも)などのコンディションを整えることから始まります。
・ボーカルテイク
個人によって、ベストな歌声が出せるタイミングというのは違います。
しかし、ある程度声出しをしたり、体をあたためてから臨んだ方が良いパフォーマンスが出せることが多いです。
ベストな歌声というのは、常に出せるものではありません。
ドラムやギターならうまくいかなければ何度でもやり直すことができますが、歌は何度もテイクを重ねていくにつれて変化します。
良い変化としては、歌い始めた時よりも1〜2時間してからの方がピッチが安定してきたり、声自体も喉があたたまって太くなったりします。こうした変化があった時がベストなテイクを出せるタイミングです。
悪い変化として、喉の弱いシンガーの場合、だんだん高い音が出なくなったり、声が掠れてきます。こうなってくると、少し休むくらいでは元に戻るのは難しくなります。
最高の歌声が出せるタイミングで、ベストテイクを残せるように、自分自身のこうした特徴を理解して進めることが必要になってきます。
・テイクの選定、ディレクション
特にボーカルの場合、ディレクションは本人以外の方が良い結果につながることが多いように思います。
歌っていくにつれて、心もホットになっていき、まだまだもっとやれる気持ちになる、というのは誰にも起こるものです。
こうなってくると、つい同じところを歌いすぎて最後まで保たなかったり、後日改めて聴くと声の掠れや変化がベストな状態と比べて気になってしまったりしやすくなります。
バンドメンバーやシンガーをよく知るディレクターなどにディレクションを大部分委ねることができれば、より客観的にパフォーマンスをコントロールできるようになります。
・マイクコントロール
ボーカル録りでのマイクやヘッドアンプのチョイスは、楽曲のイメージに大きく関わってきます。このあたりのチョイスはエンジニアと相談して、イメージを伝えて、最適なものを選んでいけば良いと思います。
シンガーとして知っておいた方が良いポイントとして、マイクコントロールがあります。
レコーディングではライブと違い、ハンドマイクではなく固定されたコンデンサーマイクに向かって歌うことが多いです。
どのくらいの距離感で歌うのが良いのかなど、わからない時はどんどんエンジニアと相談して決めましょう。シンガーの声量、マイクの質などによって、ベストな距離は変わってきます。
テクニックとして、声量を出さない低音部ではややマイクに近づいて歌い、声を張り上げるサビなどでは少し離れて歌うようにするなど、安定して歌声を録音することができます。
このあたりは慣れもあるので、そこに集中しすぎてパフォーマンスが落ちることがないよう、気にしすぎない程度に意識しておくとだんだんできるようになっていきます。
・コーラス、ハモリの録音
基本的にはメインの録音と同じイメージですが、最終的に後ろで鳴っていて欲しいコーラスなどでは、録りの段階からメインボーカルよりも少し距離を取ることで自然な距離感が作れます。
また、ハモリやコーラスは同じパートを2回ずつ録音するダブルテイクで残すのが基本です。(もちろん例外もあり)2本を左右に振ることで、メインボーカルを自然に包むようなコーラスにしたり、オケ中で自然に混ざりやすかったりします。
・モニター調整
自然に歌いやすいモニター環境を作ることも、パフォーマンス向上に必要です。
ドラムが小さくギターがうるさいオケの中では繊細な歌は歌いづらいですし、リズムもとりにくくなります。
また、ボーカルモニターでコンプをうまく使うと、ピッチの低い箇所が聞こえる音量にしているとサビでボーカルがうるさい、というような状況になりにくいです。
こういう事態になった時は、モニターのうまくいかないところをエンジニアに伝えて、ストレスなく歌える環境を作りましょう。
レコーディングの進め方についての記事としては今回で終わりです。
今回はアーティストの立場から、レコーディングの時に知っておくと役に立つであろう内容を考えてみました。ほとんどはこれまでのレコーディング経験の中で出会ってきたシーンです。
あくまで一般的な内容ではありますが、今後の音源制作、レコーディングの時に少しでも役立つことがあれば幸いです。
次回はちょっと角度を変えて一般論は置いておいて、レコーディングエンジニアとして、また一個人として、レコーディングや音源制作にどう向き合っているのかについて書いてみようと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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